「咬む」犬、「吠える」犬、「飛びつく」犬、「引っ張る」犬は問題がある、つまり悪い犬であるといわれています。
本来の習性としての、咬んで、吠えて、敵から群れを守り、兄弟犬に飛びついて遊びに誘う行動や、人間より歩くことも走ることも速い柴犬をリードで繋ぐため、結果的に犬が飼い主を引っ張るのは自然なことなのです。
咬む、吠える、飛びつく、引っ張る、どれも柴犬にとっては本能、本質ともいえる至極当たり前の行動なのです。
先にも述べましたが、これらの行動を行う柴犬は、悪い犬なのではなく、人間にとって都合の悪い犬なのです。
そもそも、柴犬に善、悪という概念は存在しません。そこにあるのは、理由と原因です。
柴犬がその行動をしている理由を理解し、原因を突き止め、解消、解決してあげれば、その行動は自然となくなります。
柴犬の行動は、「犬という動物としての本能・本質及び犬種特性×それまでの飼い主の犬への対応」と考えられます。
「犬という動物としての本能・本質及び犬種特性」は変えられないので、変えられるのは「飼い主の対応」です。これが子犬のうちから正しく変えられれば、柴犬の行動も正しく変わっていきます。
柴犬は人間のように、他の犬を見て学習することはできません。犬は「経験」からしか学習できませんので、飼い主は責任をもって、自分の犬に子犬のうちからさまざまなことを学習させる必要があります。